天秤の傾き

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141206-00050033-yom-sci
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高校生でガンという絶望するしかない状況の中で、当時では考えにくく、またコストやリスクと隣合わせの卵子の凍結保存に、未来への希望を託した本人と、周りの決断力がすごい。

モテキ』の映画で、「男と女の絶対的な違いは、子供を産めるリミット。待てる時間に限界がある」というセリフがあるが、このニュースは、そんな女性のリミットが、科学の力でのびつつあるということを実感するものだった。

多くの女性はある時期がくると、仕事と子供を天秤にかけなければならず、それは子供の方に傾きがちだった。つまり仕事は捨てられた。
仕事を選ぼうものなら、それは檻に入っている宇宙人でもみるかのように、視線を浴びなければならなかった。
でもいくら仕事に生きると覚悟を決めても、いつ恋に落ちるかなんて誰にもわからないし、考え方なんてケロっと変わったりする。

先日、フェイスブック社とアップル社が発表した、卵子凍結保存の支援(
フェイスブックとアップル、社員の卵子冷凍保存支援 :日本経済新聞
)は、まさにリミットを意識せずに(もちろんリミットにも限度があるが)、キャリアを全うできるというもので。

仕事に打ち込みたい女性は、打ち込んでもいいですよと、選択肢を提示できることは、仕事と子供どちらも諦められずに、その間で板挟みにってる女性にとって、明るく、新しい福利厚生の形を見た気がする。おれ男だけど。


晩婚化が進む中で、その原因が後ろ向きなもの(例えば、経済的なものや社会的なサポート不足)なら、それを改善される政策が求められるのはもちろんだが、キャリアアップという前向きなものに関しては、その選択の芽を摘んではならない。


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どこにターゲットを置くか、なんだと思う。

全米が泣いた」とはよくいったもので、マスに照準を合わせてしまうと、やはり「感動」を大安売りするのが無難で、実際にそこそこ入ってしまうのだと思う。
ただ、やっぱり本質的ではないし、宣伝する方ももちろん知ってやっている中で、違う解釈で作られた予告編に胸躍らせて観にきた客を、シメシメと思っているのは、あまり健全じゃないと思うのだけど、どうなんですかね。


例えば、腹が減ったときに、「カレー」と書かれた看板を見て、おっ今日はカレーライスもありだなと、入ってはみたものの、そこにはスープカレーしかなかったと。
多分入ってメニュー見た時は、「確かにカレーなんだけど、スープじゃなくて、ライスの気分だったんだけどなあ」と、違和感があったのかもしれないが、いざ食ってみたら、まあそれなりに満足してしまって。でも求めていたカレーとは違ったから今度からここは入らないようにしよう。みたいな話なんですよ(わかりづらい)。


ただ一方で、見えるところでは、爆発的に流行ってるように見えたけど、実際劇場に足を運んでみると、まばらな客席、ということがしばしばあって。(例えば『桐島~』なんかがそうだった)

良さを声高に叫んでいたあの声は、限定的にしか聞こえてなかったんだとハッとする瞬間があるので、ターゲットを絞るとマスがついてこないというのも、なんだかんだいってわかってしまう。

ただ一つ言えることは、安い感動と、入ったもん勝ちとはいうけれど、そのちっぽけな勝ちを積み重ねて、行く先は、あまり良いことがないと思う。